はじめに
都内某所———
私「最強タイプの電気飛行」
私「最強特性の静電気」
私「甘えるで龍舞の起点にならない」
私「ラッキーに挑発を入れればゴツメで勝手に削れていく」
私「みなさん、エモンガを使いましょう」
敵「現実を見ろ!」
敵「サンダーでいいだろ!」
敵「数値足りてないぞ!」
●物理耐久指数(HP実数値×防御実数値)
HBサンダー...29,550
HCサンダー...20,685
HCロトムFC...19,939
HBエモンガ…19,926
敵「「「サンダー使えよ!」」」
私「はて?」
私「サンダーなら既に使っているが???」
そう———
エモンガを2体使えたら最強———
という発想から生まれた
それが今回の「Dualエモンガ構築」だ———。
使用構築(レンタル)
シリーズ12の間は公開しておきます。ぜひ使ってみてください。
最終結果
・2季連続3回目の最終3桁
・自己最高順位更新
・S15以降の伝説解禁ルールでは初めてエモンガと一緒に最終3桁を達成
構築経緯
以下常体
(1)
茶番で書いた通りである。
要するに、みんなの言葉で言えば「CSサンダーとHBサンダー両採用したら面白いんじゃね?」ということである。
更にぶっちゃけると「それサンダーでよくないか?」というツッコミに対し、サンダーと両採用をする事でコレを躱せるのでは?という着想である。
(2)
具体例を出そう。CSサンダーはイベルタルに有利だが、ザシアンに後投げはできない。そこでHBサンダーを使うと今度はイベルタルに勝てなくなる。。。
≪現状≫
CSサンダー=イベルと撃ち合い有利(注)
HBサンダー=ザシアン用クッション
⇒当然、両採用できない
(注)イベルタル側も耐久振りやチョッキ持ちなど、サンダーに勝てる調整が増えている。この点は別途対策が必要。
これは非常に勿体ないぞ。そこでこうだ。
≪改善案≫
CSサンダー=イベルと撃ち合い有利
HBサンダーエモンガ=ザシアン用クッション???
⇒両採用可能!!!
さて、同じタイプの2匹から構築を組み始めるのは難易度が高い。勝率を高めるためには、エモンガたちとは別の強力な基本選出を用意し、「イベルがいたら裏選出のサンダーを出す」くらいの構築が望ましいだろう。
そんな都合のいい構築が見つかるわけ無いよな。。。。。
(3)
あ っ た 。
スポンジさんが紹介していた「水ウーラオス+ディアルガ+黒バドレックス」という並びに目を付けた。(掲載許可いただきました!スポンジさん、本当にありがとうございます!!)
↑本当に強いのでぜひ動画本編も見てほしい。
●原案構築の強み
①選出画面で”見えない水タイプ”であるスカーフ水ウーラオスが強い
③後発で真価を発揮する対面性能の鬼 襷黒バドレックス
⇒伝説枠が誘う地面・悪・ノーマルに水ウーラオスがぶっ刺さる
●原案構築の課題
イベルタルが超重い
日食ネクロズマも重い
⇒ここを対策できれば…
(4)
原案構築を改善しつつ嫁ポケを捻じ込みたいというエゴの結果、出来上がった構築がこれだ
基本選出:水ウーラ+ディア+黒バド
補完枠:
イベルに強いCS珠サンダー
ザシアン(?)やネクロ(?)に強い(?)HBゴツメエモンガ
BAND(注)ミミッキュ
(注)「ばけのかわあってなんやかんやできる」の略
構築コンセプト
パーティ全員で水ウーラオスを全力サポート
①水ウーラオスの”カモ”を呼ぶ
・伝説枠が誘う地面・悪・ノーマル
・電気飛行2枚が誘う氷・岩
⇒水ウーラオスが通る
②水ウーラオスの”天敵”を呼ばない
サンダーに強い伝説・一般枠を並べる
⇒水ウーラオスが通る
③取り巻きに水と悪タイプを採用しない
選出画面では水か悪か判断できない
⇒というか霊技が一貫し過ぎているので悪に見えるはず
(余談)
電気飛行2枚を相手に強烈に意識させておき、まさかの両方とも基本選出じゃないという罠
や
裏が見えていないうちは電気飛行が2体もいると安易に「でんじは」や「ダイアース」を押せない
といった効果も狙っていた。素早さを奪われたり特殊耐久を上げられるのが苦しいので。
個別解説
(1)エモンガ
実はザシアン対策枠ではない。だって特化じゃれつくで大体(62.5%)ワンパンされるもん。
最早恒例となったノーウェポン。今回は出した試合で確実に仕事をする事を主眼に技構成を決定している。もし普通のザシアン軸に投げるなら、ボルチェンや蜻蛉など対面操作技の優先度が高くなるだろう。(後述)
最低でも5試合は出した記憶があるので選出率は一割前後。サンダーより出した。よってサンダーより強い。選出率は5位。
(2)水ウーラオス※非キョダイ
構築の軸。現環境にぶっ刺さっているのでほぼ全試合で初手投げした。
やはり水が読まれないらしく、マンムーが諦めの礫を撃ってきたり、ランドが初手降参してきたりとイージーウィンを量産していた。サンダーさえいなければ最強の一角だということを再確認した。選出率は1位。
一方で、「相手がカウンターをケアするか否か」「H振りザシアンが水流連打×2で落ちるか怪しい」など不安定な要素もあり、使うならある程度の割り切りは必要なポケモン。⇒絶対にウーラオスを温存したいケースでは無理せずエモンガ引きで安定を取った。エモンガのよき相棒。
(3)ディアルガ
≪調整意図≫S…準速マンムー抜き
伝説2体環境で増えて来たドラゴン伝説に軒並み強いダイマ枠。ホウオウが重いので岩技、ナットがだるいので炎技をサブに採用した。
オーガに強すぎるあまりオーガが選出されないので、思い切って電気技を切ってみたが特に問題はなかった。
相手視点ではディアルガの初手ダイマ構築を警戒するのだろうが、今季は後発でダイマを切る(ウーラオスやバドにダイマを譲ることも多い)ことを意識した。ラッキーはエモンガ見たら出て来ません(ガチ) 選出率は2位。
(4)黒バドレックス
バドレックス黒@きあいのタスキ(じんばいったい・おくびょう)
175( )-×( )-101(4)-217(252)-120( )-222(252)
アストラルビット/サイコショック/マッドショット/わるだくみ
ぽけっとふぁんくしょん!
相手の黒バドに受け出せるポケモンがいないため、ミラーで絶対勝てるようマッドショットを採用。悪巧みダイアースで数多のガオガエンを吹き飛ばした。選出率は4位。
(5)サンダー
サンダー電@いのちのたま(せいでんき・おくびょう)
166(4)-×( )-105( )-177(252)-110( )-167(252)
ぼうふう/ボルトチェンジ/ねっぷう/でんじは
ぽけっとふぁんくしょん!
イベル軸にのみ投げる。イベルと正面から撃ち合うことを避けボルチェンで相手の行動を確認する立ち回りを意識した。この構成なら特性はたぶんS判定の出来るプレッシャーの方が強い。ダイウォールの枠はいろいろ迷走して電磁波に戻ってきたが、光の壁なども面白い。
終盤なぜかイベルが絶滅していたのでほぼ出番が無く(たぶん2試合)、なんとエモンガより選出率が低い。選出率は6位。
(6)ミミッキュ
ミミッキュ@イバンのみ(ばけのかわ・いじっぱり)
159(228)-156(252)-101(4)-×( )-128(20)-117(4)
みがわり/のろい/こらえる/ゴーストダイブ
ぽけっとふぁんくしょん!
最強の対面駒 兼 ダイマ枯らしクッション。他5体でどうしようもないゼルネ軸やバトンパにも投げた。安定と信頼のBAND。困ったときのBAND。もう手放せない。
技構成は押す順番を意識。選出率は3位。
エモンガの選出について
①初速が遅いタイプのHBネクロ、ソルガレオ
※イベルネクロ系・壁ネクロ系
⇒本来の役割対象。結論から言うとこれはダメ。イベルの相方からサンダー対策の岩技が飛んでくる可能性が高く安定しない。あと、ソルガレオは特性で甘える無効。対戦前に気づきたかった。
ここから下が終盤の選出ケース
②バドもミミッキュも出せないケース
※相手:ザシ+黒バド+悪orポリ等
⇒こちらの黒バドは相手の黒バドやガエン等には強めだが、両方を貫くことは出来ないので黒バドを選出しない。この場合、ディアルガを大事に扱う必要があるので、ザシアンにエモンガで麻痺を入れてディアルガで上を取る=ディアルガのHPを高く保つ立ち回りを徹底した。(ゴツメ3回+ダイスチル、ゴツメ1回+ダイバーンで大体縛れているはず)
③こちらのウーラオスが超絶刺さっているケース
※相手:ザシ+キュレム等
⇒初手ウーラザシアン対面でじゃれを押されて簡単にロストするのは勿体ない。ウーラオスを温存すれば勝てそうという時は裏の引き先としてエモンガを添える。ただし、あまりにもウーラオスが刺さりすぎている場合、選出抑制したはずのサンダーが出てきて悲しいことになる。
⇒今季は1試合だけ。ナマコブシやラッキーを嵌めているとき、人は生を実感するのだ。
②の役割を優先するならエモンガに蜻蛉かボルチェンを採用した方がよい。(今回は①や③④の役割を重視した技構成とした)
この辺りについては、是非ともエモンガユーザー同士で語り合いたいので意見をドシドシ送ってほしい。
おわりに
敬体に戻します。
ここまで読んでいただきありがとうございました。伝説1匹ルールで結果を残せないまま伝説2体ルールに突入してしまい、半ば諦めていた「エモンガと最終3桁」という大きな目標を達成することができました。
これも全ては強い基本選出に出会えたことです。構築記事や対戦動画を見ながら「この構築にエモンガを採用するならどんな調整かな?」と常に考えていたお陰だと考えています。
原案構築と比べてのオリジナリティは少なく(調整はほぼ一緒。技構成を変更)、単体で見ても一般的な調整・型のポケモンばかりで基本スペックの高い構築に仕上がりました。現環境では「エモンガ絶対選出」のような構築で勝つことはかなり厳しく、「選出誘導に期待しつつ、出せる相手に出す」のがマイナー入りで勝つ現実的な近道だと考えています。
なお、今回は1800に乗せることが出来たものの相手のプレイングに依存するところが大きく、現時点ではレート2000を狙えるような構築ではないと思います。経験則に何とか理由付けで補強しながら、自分と相手を信じて立ち回るようにしていました。繰り返しになりますが、ある程度の割り切りは必須です。
例)
実際は初手スカーフ黒馬にアストラルビットを連打されるとキツイ
⇒「相手視点では、初手ディアルガのダイマ、初手襷悪ウーラの暗黒強打、初手襷エモンガのほっぺすりすり…等を勘案するとスカーフ黒馬を初手に置くのは弱いはず」という理由付け
それと最後に。「それエモンガじゃなくてもよくね?」という声はあると思います。
ゴツメ静電気ならマッギョやライボルトでも別に構いませんし、ネクロジガルデ黒バドランドをまとめて見れるポリ2の方が優れているかもしれません。でも、エモンガには羽休めがあるし、エモンガだからこそウーラオスが輝く(はず)のだし、エモンガだからこそモチベーションが上がるのです。嫁ポケとはそういうものだと、私は思います。
この構築を来季も使うかは未定ですが、より強い構築を目指して考察を深めたいと思います。エモンガの可能性をみんなで開拓していきましょう!
それでは